(避難所運営ゲーム)HUG体験会@新宿2016|実施レポート
まとめ
2016年度のHUG体験会は9月3日(第1回)と翌年3月11日(第2回)に行われました。会場はどちらも榎町地域センターです。
参加者は第1回は20名、第2回は10名の合計30名となり、2回合計すると昨年度並みです。昨年度同様、託児を実施しましたが2回目は申し込みがありませんでした。
本年度は「障がい者と避難所」というテーマを新たに設定し、第1回には東日本大震災発生時の障がい者を追ったドキュメンター映画『逃げ遅れる人々 東日本大震災と障害者』監督の飯田基晴さんをお招きして体験会後にトークを行いました。
また、第2回ではHUGの開発者である静岡県地震防災センターの倉野康彦さんから「要支援者バージョン(男女協働参画、LGBTオプション付き)」カードをお借りして使用しました。妊婦、障がい者、男女協働参画に配慮したカードが多く、参加者も良い体験になったと好反応でした。
もうひとつ本年度からの取り組みとして「読み手」の育成があります。第1回のとき以前の体験会の参加者に声をかけて読み手を募集してみたところ、結果的に4テーブル全てを新しい読み手に担当してもらうことができました。参加すると読み手もやってみたいという意識も高まるのではと感じました。
本年度の事業は榎町地域センターの「新宿区地域協働事業助成」を受けて実施しました。また、引き続き新宿区区長室危機管理課からの後援をいただいております。
反省としては榎町地域で防災を担うべき町会の方の参加がなかったことがあります。特別出張所の配慮で町会連合会の集まりへ出席させていただき、紹介する時間をもらいました。しかし、町会長まではアピールしても防災担当まで情報が届かなかったのではないかと思われます。
来年度は本年に引き続き「障がい者と災害」というテーマを深めることを目標に、より広い地域を対象に体験会を実施して行こうと考えています。
実施概要
- 名称
- (避難所運営ゲーム)HUG体験会2016
- 日時
-
(第1回)2016年9月3日(土)13:30から16:00
(第2回)2017年3月11日(土)13:30から16:00 - 場所
- 榎町地域センター4F多目的ホール(東京都新宿区早稲田町85番地)
- 料金
- 500円(一般)
- 主催
- スキルボート早稲田
- 後援
- 新宿区危機管理課
- 助成
- 新宿区地域協働事業助成金
-
▷ 先着20名まで / 未就学児および小学生低学年の入場は不可
▷ 映画「逃げ遅れる人々」監督、飯田基晴さんのアフタートークあり(第1回のみ)
▷ 託児あり(無料、ボランティアおよびシルバー人材センター派遣による、第1回のみ) -
チラシ(第1回 PDF 1MB以下)
チラシ(第2回 PDF 1MB以下)
スタッフ
- (第1回)
- 受付担当(4名)/ 司会および会場担当(4名)/ 託児担当(2名)
- (第2回)
- 受付担当(4名)/ 司会および会場担当(5名)
収支・結果
- 来場者数
-
合計:30人
(第1回)一般12名/ご招待8名
(第2回)一般6名/ご招待4名 - 託児利用
- 5名(第1回のみ、3歳から6歳)
- 支出
- 65,484円
- 収入
- 37,000円(うち助成金28,000円)
- 収支
- △28,484円
アンケート結果(第1回 2016年9月3日参加者)
予約方法への評価
とてもよい:3 / よい:4 / ふつう:8 / よくない:0 / とてもよくない:0
運営方法への評価
とてもよい:4 / よい:7 / ふつう:3 / よくない:0 / とてもよくない:0
コメント
- 本部受付はあらかじめ担当者を決めてさばいていく事の重要性を実感した。例:受付>外渉(マスコミ・ケンカ)、介護・高齢者、車・ペット、医、物資、情報(掲示板)( )
- 時間、条件の中で決めていくのが難しいと思いました。(30代 女性)
- スタッフとして:説明資料が見ずらかったのでパワポに変えたほうが良いと思いました。又は照明調整で解消かも。はじめにHUG経験者を知りたいので全体で挙手をうながしても良いと思いました。予備ボールペン、おつり(最低千円9枚)は必要です。ゲストとして:HUGはやることで意識グーンとアップするのでやはりいいですね!(40代 女性)
- 内容はよかったのですが予定時間overが気になりました。実際の避難所の映像があると分かりやすかったです(30代 女性)
- 自分の普段の環境と異なる家族構成の避難者にどう対応するのか、望まれるのか基本から分からずに悩んだ。それ自体が良い体験になった。その上で「避難所」という特殊性の中でどうするのが良いのか、今日は色々考える機会を頂きありがとうございます。一番危険なのは我が家の防災意識かもしれません…。(40代 女性)
- 良い機会になりました。地域で研修等開く立場なのですが、是非実施していきたいと思います。(30代 女性)
- だいたい良いです。時間が取れないので以上で。(20代 )
- 「防災」を紙やネットで読んでいると2次元の世界だったものが、今日は人と目・耳・口を使ってさらに想像力も使って3次元以上の世界になりました!バケツって大事だ。(50代 女性)
- はじめてのHUG、大変楽しかったです。はじめる前に5〜10分位作戦タイム(受入方針などを決めるというのも)おもしろいかもしれません。「0番テーブル」ちょっと呼称を変えるのもいいかも。(40代 男性)
- 一度だともったいないので、これから次の機会があればまた参加したい。(40代 男性)
- あっというまでした。カード1枚は1人の人間。肝に命じます。( 女性)
- チーム初対面でも組んでできた。あの地震の規模はもっとマズイことになる。地震の発生が表面すぎる。1.5kmならM6.9以下、M8ならもっと深いでしょう。(20代 男性)
アンケート結果(第2回 2017年3月11日参加者)
予約方法への評価
とてもよい:5 / よい:7 / ふつう:2 / よくない:0 / とてもよくない:0
運営方法への評価
とてもよい:7 / よい:7 / ふつう:1 / よくない:0 / とてもよくない:0
コメント
- 個々のニーズを知る=シミュレーションする良い機会になりました。ただ小生の知っている区や新宿も(町会 地域)等が多く関わった組織が出来ています。その震災救援所組織の動きと本日のゲームとのギャップを大変感じました。(60代 男性)
- 普段からの準備が必要であることを痛感しました。非常時において、物事の優先順位のつけ方を学びたいと思いました。妊婦さんについては後程説明がありましたが、その他の点についても正しい知識を身につけたいです。(20代 男性)
- 時間がすぎるのが速かったです。自分の組織でも取り組んでみたいです。(20代 女性)
- 今回はじめての体験で非常に勉強になりました。こんな大変なものだと知らず、しっかりとイメージを日ごろからしておきたいと反省しています。(40代 男性)
- 他テーブルでみつけた良い点も発表すると自分たちで当然と思っていらっしゃるところがわかる。何が正解かがわからないところが難しい。すごく勉強になった。(30代 女性)
- カメラ等の撮影がある場合は事前にお知らせした方が良いと思います。(30代 男性)
- なかなかこういったことを考えることが少ないので、体験できてよかった。1番あせらずに対応することが大切だと思った。(20代 男性)
- 初めての経験だったが、協力できて充実した時間になった。大学のゼミ研究にいかしていこうと思う。(20代 男性)
- 妊婦か認知症者などの区分けを速い段階でしたが、どんどん人数が増えて慌ててしまい、トラブルの対応なども、もたついてしまった。初めてするのと経験してからでは全く考えが異なり良い体験だった。(20代 男性)
- 災害について考えるよい機会となった。もっとたくさんの人に普及できればよい。学校の授業などで取り入れると良いと思う。会社の研修の中でもとり入れたい。(30代 女性)
- 要配慮者支援の難しさが理解できました。担当する避難所ではまだまだ訓練が必要です。(60代 男性)
- 体験型ゲームを初めてやりました。本来はもっとテンポが早いようでパニックになるだろうなと感じました。1回だと改善点を見つめなおすことしかできないので、もう一度HUGやってみたいなと思いました。ありがとうございました。(20代 女性)
- 体験に価値があります。ぜひ町会や職場などの仲間で体験してほしいと思いました。大きくマスコミなどでとり上げてほしいですね。若い人たちにぜひ体験してほしいです。(60代 女性)
- じっくり考えすぎたかもしれない。帰宅困難者が入ったバージョンはあるのでしょうか。(40代 男性)
- とても勉強になりました。老若男女そろったメンバーで考えることによって職場内研修では出てこないような多様なアイデアが出て良かったと思いました。妊婦さんたちへの対応は助産師さんのアドバイスもあり、とてもよかったです。(30代 男性)